CDアルバム「フォークソング・アレンジメント」ルーツをたどって

批評・スイス音楽新聞2020年

ブリテン、アドルノ、ブラームス、ドヴォルザーク、ラヴェル、マミヤ、シマノフスキ、グリーグ、バルトークの作曲による、さまざまな国での1時間の楽しい旅。

ブリテンは、イギリス、フランス、アイルランドの人気曲を何冊か出版しています。イギリスの4曲がこのCDの出演者によって選ばれました。最初から、フレージングの繊細さとディクション（発音）の明快さのおかげで、彼らは私たちを繊細な世界に連れて行きます。

次の曲はすごいです。フランス語を話す全ての人が知っている歌（月明かりの下で、素敵なドラマー（鼓手）、うまくいくさ！僕はいいタバコを持っているさ）が続きます。あまり知られていないのは、これらの歌が哲学者アドルノによって調和していることです。新しい音楽の理論家であるフランクフルト学派の柱である彼は、作曲において、新ウィーン楽派、アルバン・ベルクの弟子でした。ただし、アドルノはこれらのシンプルな小さなメロディーを着飾るために古典的な調和言語を使用します。非常に幸せな発見は、

ブラームスの３つの歌曲です。 2人の演奏者は卓越しており、素晴らしい色のパレットを提供し、テキストの意味を強調しています。この点で、Raphaël Favreの言葉遣いが完全に完璧であることに注目します。母音の明瞭さ、子音の存在、どの言葉も私の耳を逃しません。母音は明瞭で、子音は、存在感があり、効率的な呼吸法によってサポートされています。声を押すことを全くせず、すべてが制御され、真に幸せなことであります。

デュオは、美しいレガートに支えられたラインのおかげで、ドヴォルザークの歌にあるすべてのノスタルジアを引き出す方法を知っています。ブリテンのアレンジメントと同様に、ラヴェルの人気曲はそれ自体が作品です。作曲家がオリジナルのメロディーをそのまま保持する場合、ピアノの伴奏により、Ravelは彼のすべてのカラーアートをデモンストレーションできます。Satoko Kato のピアノは時には鋭く、時にはビロードのようで、声と完全に融合した伴奏を形成します。フランスの歌（リムーザン方言）、イタリア語、スペイン語、ヘブライ語の歌（イディッシュ語）はすべてこの録音で見つけられる喜びです。

ミュージシャンには、時によって様々な意見があります。 「偉大な音楽」の愛好家とポピュラー音楽の愛好家の間には、しばしば強い対立があります。しかし、偉大な作曲家の多くはこの分裂を拒否し、彼らのルーツや他の人々のルーツに細心の注意を払っていました。バルトーク、もちろんブラームス、ベートーヴェン、リゲティ、ブリテン、ラヴェル、バーンスタイン、ミルハウド、プーランクなども考えます。 Raphaël FavreとSatoko Katoは、ポピュラーなフォークミュージックの既知または未知のいくつかの真珠を提供してくれます。

間宮芳生の微妙に調和させた魅力的な日本のメロディーを発見することを提案したのはピアニストだったと思います。カロル・シマノフスキは、彼の最後の創造期に、彼の母国ポーランドの民間伝承に特に興味がありました。演奏者は、作曲家のこの手つかずの側面を知ることができる3つの宝石のメロディを提供します。

ノルウェーの独立に対するグリーグの政治的貢献はよく知られています。Satoko Katoは、この素晴らしい作曲家がどれほど彼の国に染み込んでいるかを明らかにします。ピアノのための2つの作品。リサイタルプログラムで頻繁に聞くことがないのに驚いています。記事の前文でバルトークについて話しました。この美しい旅が終わるのは、この作曲家を通してです。演奏者は、懐かしさとユーモアのミックスで4つのメロディーを披露します。

1時間の音楽、さまざま国を周る1時間の快適な旅行を、良い連れと共に、家にいながらできます。その結果、CO2の問題なし！

批評　ティエリー・ダゴン