2022/01/19 19:43


2022年新年から通し練習の続いているオペレッタのプロダクションにコレペティトーアとして従事しています。
60年以上ある伝統のあるオペレッタ・プロダクションがシールナハという東スイスの街にあります。60年代に映画で有名になった『白馬亭』ですが、オーストリアの山岳保養地、ヴォルフガング湖にある宿屋が舞台で、3つのカップルがうまれる話で、歌、芝居、踊りありのコメディーです。


今回は、オミクロンの真っ只中にプレミエという大変厳しい状況で、2週間前からちらほらコロナにかかったコーラス団員がでてきたりして、マスク付きで、歌ったり踊ったりしてリハーサルをやっていましたが、ちょうどプレミエの1週間前に、3人の主要キャスト、演出家、振り付け家までコロナになり、キャンセルの懸念がつのりました。
週の真ん中にスイス政府は、コロナ感染者の回復を、自粛待機を5日間から7日間に変更しました。ということは、日曜にコロナになったキャストは、回復すれば、土曜のプレミエ舞台にたてる可能性に変わったのです!
コーラス、オケ、キャスト全員、裏方、全員毎日テストをやって、リハーサルを続け、なんと土曜のプレミエには、主要キャスト皆カムバックで、皆んなでプレミエを迎えれたのです!
新鮮で斬新なアイデアの演出は、すごくいい反応でした。いい歌手だけでなく、役者、アクロバット役者、ダンサー、コーラス、オケが一体となったプレミエでした。
オーガニゼーション、引っ張っている方の器用さと我慢が全部花開いたようでした。
素晴らしい仲間たちばかりで、コレペティトーアとして、一緒に大きな舞台を作り上げ、そしてオケピアノでプレミエに参加できたのは、至福の時でした。
ちなみにオケピットはなく、オケ走者は、舞台上で、『白馬亭』の客として演奏です。なんと私は、バルコニー上で舞台が一番よくみえるところで、打楽器奏者の部屋をシェアする設定になっています。😁

アイデアの冴える演出で、舞台にプールまでつくり、水の中でのダンス、見るものをあきさせませんでした!

オリジナルではピッコロという給仕役しかいないのですが、グランデという役を今回はつくり、アクロバット役者が素晴らしいデュオを披露しました!

給仕長のレオポルドは、白馬亭の未亡人、宿主のヨゼファーを好きになりますが、なかなかふりむいてくれません。
役者のフロリアン・シュタイナー。体の緊張感と緩和、なりきった演技は素敵でした。

上の写真。
弁護士のジードラーは、休暇に白馬亭にやってきて、著作権でもめている工場長の娘のオッティリエに恋します。
テノール、ロマン・ピヒラー。素晴らしい美声です。

Foto ℗ Operette Sirnach